福岡んのロンドン暮らし

福岡人=Fukuokanな私のロンドン生活。2017年7月から海外育児生活も始まりました。

イギリスでの出産前検査(マーカーテストやNIPT)

「今度、お腹の子どもにダウン症とかの遺伝子異常がないか調べる血液検査をするんだけど、費用が20万くらいかかるんだよね」

と、先日日本で妊娠した友だちから言われて、びっくりしてしまいました。に、20万?!どひゃー!!

 

「イギリスではどうしたの?」と言われて、思い出してみると、そういえば私も血液検査したわ。(そしてブログにも書いてたわ)

fukuokaninlondon.hatenablog.com

 

イギリスの国民保険サービス(NHS)では、母体血清マーカーテストとエコー検査を組み合わせた検査(Combined Test)を行っています。私が受けたのもこの2つの検査です。マーカーテストは血液の成分の濃度、母親の年齢、などをふまえて、染色体異常の確率を出す、というもの。

日本では、このような出産前検査をする際には何らかのカウンセリング(少なくとも医師と検査について詳しく話す、心構えをする)があるようですが、イギリスでは、少なくとも私が行った病院では、そんなものは全くなかったです。あるわけがないです(笑)

 

病院には、そもそもはじめてのエコー検査、という名目で行ったのです。ところが、病院につくやいなや、血液検査の趣旨をごく簡単に説明した A4 の紙を一枚渡され、合意するならサインしてね〜、と受付で言われただけ・・・。事前に書籍でこのような検査があること、それが意味することは夫婦で読んでいたからよかったものの、全く知らずに病院に行ったら、ちょ、ちょっと待ってくださいよ、と戸惑うこと間違いなしだ。

 

もちろん、この検査は任意です。必須ではありません。でも、これだけホイホイ、っと紙を渡されるだけな勢いだと、受けないといけないものだと勘違いして、そうとうの妊婦さんが検査受けてるんじゃないかな・・。

 

日本では1〜2万円ほどかかるマーカーテストですが、イギリスではこれは無料で受けられます。年齢制限もなしです。

 

さて、冒頭の友人が受けた20万円もする検査、というのは、ご存知のかたもいるように、NIPTと言われる新型の検査のことです。マーカーテストとNIPTの違いは、このあたりの記事がわかりやすいかもですね。

192abc.com

 

NIPTのほうは、まだイギリスも一般の病院(NHSの病院)では行われていませんが、プライベートの病院では受けることができます。

NIPT for Down syndrome | The NHS RAPID project

 

お値段は£400〜£900(日本円で6〜13万円)くらいらしいです。こちらのママ友が最近二人目を妊娠した際に、NIPTをやったと言っていました。彼女は持病の影響もあり、血液検査を早めにしないといけなかったので、ついでにやっちゃったわー、というかんじでした。(たしか保険もきいたんじゃなかったかな・・・)

 

費用の他に大きく違うのは、イギリスでは性別も教えてくれるということ。こちらの記事によると、

「出生前に性別を知ることによって、正当な理由のない中絶につながる可能性がある」などの理由から、現在の日本においては日本産婦人科学会の方針によって性別に関する診断は非公開となっています。

 とのことですので、お国柄がでてきますね・・。

 

また、日本では35歳以上でないとNIPTはできないようですが、こちらでは特に年齢制限があるような文言は見当たりませんでした。

 

日本では、自分で調べたり、聞いたりしない限り、ひょっとしたら出産前にこういう検査ができるということすら知らない人が多いんじゃないかな、という印象を受けました。逆に、イギリスでは、一般の仕組みの中に少なくともマーカーテストは組み込まれているので、良くも悪くも、検査自体は身近になっているようですね。