福岡んのロンドン暮らし

福岡人=Fukuokanな私のロンドン生活。2017年7月から海外育児生活も始まりました。

食洗機のある生活

先月末から、我が家はリフォームの工事が始まった。キッチンは使えないし、ホコリもすごいし、ということで、3ヶ月ほど引っ越すことになった。ありがたいことに、歩いて3分のAirbnbが子連れ&猫連れ OK ということで、しばらくの仮住まい生活が始まった。いつもの家よりは狭いし、触っちゃいけないものもたくさんあるしで、子供も猫も、そして大人も新しい環境に慣れつつあるところである。

 

キッチンも今までの家より狭く、調理器具も慣れ親しんだものとは違う。スペースも限られているので、どうしてもないと困るものだけ厳選して家から持ち込んでいる。そんなAirbnbのキッチンだが、電化製品類はリフォーム前の我が家よりは、かなりレベルアップしている。狭いくせに、食洗機がついているあたりもそうだ。

 

これまで、食洗機なんて無縁な生活をしていた。実家には食洗機があったが、これが可動しているのはほんの数回しか見たことがない。当時の食洗機の性能がまだまだだったせいか、食洗機がいっぱいになるまで待つ余裕がなかったのか、はたまた当時の「皿は手で洗え」という無言のプレッシャーのせいなのか。理由はよくわからないが、母は頑なに手で皿を洗っていた。食洗機は、その皿を乾かすカゴとして普段は使用されるのみだった。

 

唯一私が食洗機のある生活を送ったのは、高校時代にアメリカにホームステイしていたときだ。ホストパパが「お皿洗いは僕の仕事なんだよ」と、ルンルンしながら皿を食洗機に入れていく姿が印象的だった。そもそも我が家の父親は家事なんて全くしない人だったから、キッチンにパパが立ってること自体が衝撃だった。でも、「皿・・・洗ってないじゃんw」とツッコみたいのに、自信満々に「僕は皿洗いをしている」なんて言われてしまうところが、なんてアメリカンなんだと思ったものだった。

 

その後、東京のアパートにも、イギリスの家々でも、皿は手で洗う生活をしていた。我が家の旦那も皿洗いは自分の仕事だと自負しているところがあり、毎晩夕飯後の片付けをピカピカにしてくれていた。

 

そんなだから、キッチンのリフォームを決めた際も、なんとなく食洗機をつける選択をしたものの、これは後に家を売却する際のいい条件になるように、という考えからだった。「私たちは手で洗っても全然問題ないけどね」、なんて余裕をかましていた。

 

ところが、このAirbnbに来てから実際に食洗機を使い始めて、我々の食洗機に対する印象はあっという間に覆されたのだった。一番の違いは、私も夫も、娘と過ごす時間がより一層増えたということだ。最近の食洗機は洗浄力も素晴らしく、フライパンだって、オーブンで焼いたあとのトレイだって、洗い残しなくちゃんと洗えているではないか。今まで、焦げたお鍋を水に浸して、一生懸命こすって洗って・・としていた時間はなんだったのか!ヌメヌメの油落としに費やした時間はなんだったのか!平日、娘と少しでも時間を過ごしたく、必死に早めに帰宅する旦那が、皿洗いに費やした時間はなんだったのか!少々虚しくなってくるが、過ぎた日はもう戻ってこない。

 

ありがたく食洗機を使わせてもらうようになってから、調子の良い日は、旦那も平日30分以上一緒に遊べるようになった。

 

以前、主夫の日々さんのブログで「食洗機を買うな発言は、川で洗濯してこいと言っているのと同じだ」という発言が一生に残っていた。

www.kawauchisyun.com

今ならわかる、この気持ち。今までちまちま手で皿を洗っていた時間が、マジで惜しい。

現代の食洗機の威力はすごい。機械がやれる仕事は、機械にやらせていいと思う、ホント。家事でセーブできる時間は、人生の中のもっと大切なことに使えればと思う。